結婚式・披露宴(主催者)

−受付係,案内係など世話係の役割は?
●世話係は挙式前には会場に
   受付や案内の担当者は,挙式の始まる前には式場に出向いていること。準備のほか,式の間の連絡や,披露宴に早めに見える招待客の接待などにあたります。
   受付に必要なものがすべてそろっているか,また取り次ぐ必要のある招待客の名前などを確かめておきます。さらに,トイレや電話の場所を確認し,招待客に聞かれたときにすぐ応じられるようにしておきましょう。
●招待客には招待者側の立場で
   受付は披露宴開宴の三十分前には始めます。受付の席で,立ったまま招待客を迎えます。応対は招待者側の立場に立って,態度や言葉づかいには十分注意を払いましょう。また,髪や服装にも気を配り,さわやかな印象を心がけることです。
   ご祝儀を出されたら,両手で受け取ってお礼を。名前を確認し,テーブルの下に保管します。お盆の上に積み重ねたままにするのはいけません。記帳をいただいたら席札を渡し,控室へ案内します。なお,大切な来賓やスピーチをお願いする方が見えたら,司会者や親族に知らせ,親族が面識のない場合は紹介し,あいさつできるようにします。
●預かったお祝いは責任を持って直接渡す
   開宴の知らせがあり,予定のお客さまが全員見えていれば受付を片づけますが,全員がそろっていない場合は受付係の中で一人が残り,ほかの人は入場します。いよいよ開宴となったら,あとは会場の係に頼んで入場しましょう。お預かりしたご祝儀は,芳名帳といっしょに紛失しないよう責任を持って預かり,宴後,本人か指定された人に直接手渡します。
●撮影係は会場を下見して準備を
   写真やビデオの撮影を頼まれた人は,事前に撮影プランをよく練っておきます。とくに撮ってほしい人やシーンなど,本人や親に前もって聞いておき,あとはポイントを押さえながら,列席者全員をもれなく,平均に撮ることを心がけます。新郎側と新婦側のそれぞれが,同じくらいの枚数や撮影時間になるように撮ることも忘れてはいけません。
   当日は開宴の一時間前くらいに到着するようにし,撮影場所の下見をしてアングルなどを決めておきます。フィルムやテープ,電池などの確認も忘れずに。
   ケーキ入刀などのハイライトシーンはアップだけでなく,引いた感じの写真も撮るなどバリエーションもつけて撮ります。ただし,列席者の迷惑や邪魔にならないように注意します。

−費用の清算,ご祝儀は?
●支払いは一方が立て替えて後日清算を
   式場への支払いは,およその金額を前もって支払うケースが多いので,当日はその清算になるでしょう。請求書をチェックしたら,新郎新婦どちらかが一括で支払いをすませます。当日は慌ただしいものですし,ハイヤー代や写真代など後日請求されるものもあるので,ニ人の間での分担は後日改めて計算して清算したほうがいいでしょう。
   なお,当日の支払いに,いただいたご祝儀を充てるのは慎みたいもの。ご祝儀は会費ではありません。前もっておよその必要金額を用意しておきます。
   費用の配分は,式などの共通費用は折半し,披露宴の費用は双方の人数分を負担し合い,衣装は各自の負担というのが最近の傾向合理的な方法ともいえるでしょう。
●お世話になる人たちにはご祝儀を
   挙式・披露宴でお世話になる人たちには,感謝の気持ちと喜びを分かち合う意味から,ご祝儀を渡すしきたりがあります。美容師,介添え人,宴会場の責任者と係の人たち,それに車の運転手などに渡しますが,その習慣や金額は土地によっても違いますから,先輩や詳しい人の意見を参考にしましょう。
   一般的なところでは,宴会係への総額は,二〜三〇〇円に招待客数を掛けたくらいの金額。開宴前,責任者が控室にあいさつに来たときにまとめて渡します。美容室関係はチーフに五千〜一万円くらい,助手にその半額くらいと考え,新婦か新婦の母から,お色直しか最後のお引き上げのときに感謝の言葉とともに渡します。介添え人には二千〜三千円くらいでしょう。
   新郎新婦や媒酌人が乗るハイヤーの運転手には,日ごろのチップより少し多めに考えます。なお,媒酌人の車には,見送る人が前もって運転手に渡し,「よろしく」とお願いします。
   ご祝儀は思った以上に必要なもの。多めに用意しておき,念のために祝儀袋と新札も持参していましょう。