−招待状の返事を出すときのマナーは?
●出欠の返事は早めに出す
結婚披露宴の招待状が届いたら,なるべく早く出欠の返事を出しましょう。ふつう返信用はがきが同封されているので,それを使います。
出欠いずれの場合も住所・氏名を書き入れ,余白スペースにお祝いとお礼のメッセージを添えましょう。また,たとえば出席の場合,返信用はがきの「御欠席」を二本線で消し,「御」「御芳」などの尊敬語を一本ないし二本の縦線で消します。表面の先方の宛て名の下に「行」や「宛」と印刷されていたら,これを線で消して「様」と書き直します。なお,電話で返事をした場合も必ずはがきを送ります。
−不幸と重なった場合は?
●不幸の場合は欠席の理由をさりげなく
欠席の返事を出す場合は,お詫びの言葉とともにひと言理由を書き添えます。ただし,欠席の理由が身内の病気や不幸などの場合は,「都合により」「ほかに所用があって」というように,理由をあいまいにして返事をしましょう。
−代理出席をしてもいい?
●先方から乞われない限りマナー違反
出欠の返事を出したあとで急に都合が悪くなった場合,代理人を立てることはマナー違反です。しかし,招待者から「代理にどなたか・・・」などと言われたときは,代理人を立てます。その場合は,事前にだれを代理にするか連絡しておくようにしましょう。いずれにしても,当日は祝電を打ち,お祝いも事前に贈ります。もちろん,後日お祝いとお詫びのあいさつをすることも忘れないようにしましょう。
代理出席する人は,当日受付で代理で出席する旨を伝え,芳名帳には先に招待された人の名を書き,その横に小さく「代人,○○」と書き加えます。
−結婚祝いの目安は?
●品物か現金かはケースバイケースで
結婚祝いは,品物のほうが心に残り記念にもなるので,親しい間柄で相手の好みや価値観がわかっているのなら,そのほうがいいといえます。逆に,仕事上のつき合いなどで先方の好みや人柄がわからないときなどは,現金のほうが無難でしょう。
●先方との関係にふさわしい金額で
結婚祝いは自分の祝う心を表すものですから,お祝いの額は,先方との関係にふさわしい金額で,経済的にも無理のない範囲にしましょう。一般には,月収の5%程度を目安に,親しい間柄なら多めに,ビジネスライクなおつき合いならほどほどに考えればいいのではないでしょうか。
また,結婚祝いはおよばれ料ではありませんから,被露宴会場の規模や格式を気にする必要はありません。それよりもお互いの関係にふさわしいものにすべきで,同じ関係なら式場がどこであろうと同程度の祝い心を届けるべきです。もちろん,やむを得ず欠席する場合も祝い心は同じです。
なお,会費制の結婚祝賀やパーティーの場合は会費がお祝いなので,原則として,あらためてお祝いを贈る必要はありません。
●結婚祝いの水引は結び切りに
結婚祝いの水引は,十本の結び切りにします。色は金銀,紅白,金紅などがふつう。近ごろピンクや若草色などもありますが,格式からいえば金銀が上です。また祝儀袋は,中の金額に見合ったものを使う習慣の地方も多いので注意しましょう。
表書きは「寿」「御祝」「御結婚祝」など。文字は必ず筆か筆ペンで濃く書きます。薄い文字は弔事用とされているので気をつけましょう。金額は,中包みに明記します。
なお,包むお金はなるべく新しくきれいな紙幣を使うようにします。金額は奇数にこだわる必要はないでしょう。実際に二万円はよく使われています。ただし,四万円と九万円は,縁起の悪い数として避けるのが常識です。